案内記事>> 出展:NEDIA通信No.13
「第六回 JAST 部会勉強会 」の報告
第六回 JAST 部会勉強会を 2 月 23 日(月)御茶ノ水めっきセンターで、3 名の講師をお招きして、60 名の多数の方に参加いただき、 盛況の中で開催することができました。
最初に、「日本の半導体産業の戦略」と題し、NEDIA 代表理事・ 会長(㈱東芝常任顧問)の齋藤昇三様に講演いただきました。
まず東 芝の目指す姿を Human Smart Community とし、安心・安全・ 快適な社会を実現するために「モノ」から「モノ+こと」に重点 をおいて行くと述べられました。スマート社会ではビッグデータ の活用が重要であり、メモリ、ストレージに力を入れ て行くが、それ以外のデバ イスも戦略的にアプローチして行くということで それぞれの戦略を披露さ れました。日本の半導体産 業 の 展 望 に つ い て は 、 IoT/CPS に向けた新たな変曲点を実現させることが重要で、アプリケーションドリブンでのチャレンジ、ものをつなぐことで新たな価値を創造して行く等を進めるためにデバイス・ プラットフォームの構築及び新研究開発組織が必須であると強調されました。
つづいて、「株式上場の動向から見える日本経済の行方」と題し、新日本有限責任監査法人シニアパートナーの山本秀仁様に講演いただきました。
2014 年の国内株式市場に新規上場した会社数は 80 社と2013 年の 58 社から増加しており、2015 年も 90 社を超えると予想され、2020 年の東京オリンピックま で今の傾向が続くかもしれないとの見解を述べられ、また 2014 年の IoT、ビッグデータ、ウェアラブル 等のホットトレンドが、2015 年にはメガトレンドになるかも知れないとの明るい見通しを語られました。
次に 2014 年の新規上場会社の概要を、具体的数値及び NEDIA の会員会社と似たような会社の実例も踏 まえて解説いただき、会員会社の今後の展開にとって大いに示唆に富んだお話をしていただきました。
最後に、「今後の半導体関連企業の経営指針」と題し、成城大学 社会イノベーション研究科・学部教授の中馬宏之様に講演いただ きました。世界の半導体市場の中で、日本は劣後しているのでは ないかということを理論的に検証されておりその内容を示されま した。日本はテクノロジーや市場のスピードについて行けていな いのではないか、Deep Support(密着型サポート)によって価値発 見をして行かなければならないとの考えを述べられました。汎用DRAM でも、半導体生産システムでも、露光装置産業でも、世界成城大学教授の中馬氏R&D システムでも世の中の潮目に追随できていないように見えている。
最後に、今後はモジュール・システムアーキテクチャが重要であるが、トヨタ生産方式はそれに対応していると考えられると述べられました。
研究での表現は具体的な事象にストレートに適合するかは分か り難いですが、示唆に富むお話だったと感じられました。