「第 1 回 NEDIA Day 関西」開催報告
IoT の牽引役として期待が高まるセンサー、ロボットに重点を置いて
関西より情報を発信!
理事・関西 NEDIA 代表 中村 孝
2016 年 3 月 8 日(火)、 新大阪丸ビル別館 3-5 会議室において「第 1 回 NEDIA Day 関西」が開催されました。 IoT 時代にマッチした非常に興味 深い講演となり、52 名の参加 者が集まって活発な意見交換が行われ有意義な講演会にすることが出来ました。 |
冒頭、中村より挨拶を述べた後、IoT に関連する 4 件の講演がありました。講演内容は以下の通りでした。
1. 基調講演:「IoT が切り開く電子デバイスの新世界を見よ!!
~ニッポンはセンサーとロボットで戦線構築~)」
NEDIA 理事・副会長、株式会社産業タイムズ社 代表取締役社長 泉谷渉 氏
IoT 時代になり半導体のニーズが変わりつつあります。超微細化 は必要なく、ラフなルールでも十分で耐久性と長寿命が重要視さ れてきています。
IoT の潜在市場規模は350兆円前後。IoT 市場で日本が勝つにはセンサーで勝負するしかない。センサーは少なく見積もっても 40%のシェアは持っています。セットでは圧倒的に 日本が強いのはロボットです。センサー、ロボットの市場動向を中心に半導体、電子部品など各業界での動きを中心に各社の動向 などを力強く解説して頂きました。
2. 講演:「IoT、ウェアラブルに最適な SiTime の MEMS タイミングデバイス」
株式会社メガチップス マーケティング室戦略企画部 部長 米田秀樹 氏
IoTやウェアラブルデバイスにはデジタル回路が使われており、それには必ずタイミングデバイスが入っています。
メガチップス グループの SiTime は米国カリフォルニア州にあり MEMS タイミ ングデバイスでは 90%のシェアを誇っています。
MEMS 振動子の 製造技術も有しており EpiSeal という高度な真空封止技術により 高信頼性 MEMS 振動子を幅広い分野に提供しています。MEMS 振動子は従来の水晶振動子に比べ 10 分の 1 サイズでシステムの消費電力も低減できるうえ、耐震動性や温度特性にも優れているためウェアラブルなどの IoT 機器に最適で今後の規模拡大が期待できると、このデバイスの普及に自信を持った講演でした。
3. 講演:「パワーアシストスーツ AWN-03 の技術概要」
アクティブリンク株式会社 商材開発グループ 次世代商材開発チーム技師兼 コーディネーター 谷林宏紀 氏
2003 年に創立した Panasonic の社内ベンチャーからスピンアウトした会社。大学発ベンチャーの競合他社とは違い民間企業発の会社なので、実際に使って頂けるような商品開発に徹しています。
AWN-03 では軽量化を重ね約 6kg を達成。物流業・製造業・建設業を中心に導入検討が進んでいます。
介護作業は次のステップで、 まず単純作業が中心になっております。作業効率を上げるという より同じ効率でも作業者負担が少なくなるというコンセプト。
ア クティブリンクは、「パワーバリアレス」の総合メーカーとして、
『全ての現場に笑顔を届ける』を目指すというメッセージを発信されました。
4. 講演:「IoT によるオムロンの製造現場革新~高度 10m の Automation 革新~」
オムロン株式会社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
商品事業本部コントローラ事業部 HMIPMG 長(兼)ネットワーク PMG 長 本条智仁 氏
2014 年はビッグデータの収集、2016 年はそのデータを活用する時代。データを活用することで身近なイノベーションが起こり ます。
また、企業を超えてデータを共有して活用していく時代に入っています。KENKO、コマツ×GE などの連携がその例。それにより、よりきめ細かい分析が可能になりサービスの質が向上し ていくと説明されました。
オムロンにおいても ICT、ロボティクス,、AI を進化させモノづくりを革新(Automation 革新)していき、 それを「高度 10m(製造現場)」で実現していくという興味深い講演でした。
また、クラウドを活用した工場の効率化を例にビッグデータ活用による革新の説明をされま した。
最後に理事・関西 NEDIA 副代表 株式会社メガチップス 代表取 締役社長 高田 明氏より閉会の挨拶があり、成功裏に講演会を終 了しました。
講演会終了後、場所を移し理事・関西 NEDIA 副代表 セミリン クス代表の和田 悟氏の司会により懇親会を行い、さらに交流を 深めました。
「NEDIA Day 関西」は NEDIA 関西の活動における柱の一つとして、今後も発展させていきますので、 皆様のご支援をよろしくお願い致します。