NEDIAマガジンNo.17 概要
NEDIAマガジン第17号表紙 2020 Winter
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P3 |
巻頭言 詳細下記>> 今後のIT・エレクトロニクス産業と NEDIAへの期待 有馬 伸明 経済産業省商務情報政策局 デバイス・情報家電戦略室長 |
◆◆ 全集特集 2020 電子デバイス市場を探る ◆◆ | ||
P4 |
エレクトロニクス産業展望 南川 明 IHS Markit Technoly 日本調査部 ディレクター |
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P7 |
半導体産業の市場展望 津村 明宏 (株)産業タイムズ社 電子デバイス産業新聞 編集部 編集長 |
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P10 |
電子部品の技術動向 佐藤 讓 (株)DGリサーチ アナリスト |
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P13 | 2019年度NEDIAの活動 | |
P14 Information 表3 【広告】四国化成工業(株) 表4 NEDIA会員リスト |
□NEDIAマガジンNo.17 巻頭言
有馬 伸明(ありま のぶあき) 平成9年4月 平成26年7月 平成28年7月 令和元年7月
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平成の時代が終わり、日本は、新しい令和の時代を迎えました。 そこに至る前の平成の30年間に、日本、そして世界の経済・社会構造は大きく変化しました。数十年にわたってこの世界のあり方を変えてきたデジタル革命は今や、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットといった革新的な技術をもたらしています。 そして、デジタル革命は第4次産業革命へとつながり、我々はいよいよSociety5.0の入口に立っています。Society5.0は、第5期科学技術基本計画で打ち出された概念ですが、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会です。Society5.0で実現する社会では、IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない価値が生み出されていくことになります。 こうしたあらゆるものがネットにつながるために期待されている次世代情報通信インフラが、第5世代移動通信システム「5G」です。 5Gは、まずはモバイル通信向けとして欧米やアジアでサービスが始まっていますが、これは「高速・大容量」というこれまでの通信規格の延長線の機能の活用にとどまっています。5Gは、「高速・大容量」以外に、「超低遅延」「多数同時接続」という新たな機能を備えているという点が重要なポイントです。 現在、「高速・大容量」に着目した5Gモバイル通信の分野において、海外企業が大きなシェアを占めていますが、今後、「超低遅延」「多数同時接続」という機能に着目して、スマート工場やコネクテッドカー等、5Gの活用範囲が拡大していくことが期待されています。これは、ものづくりや自動車といった分野に強みを持つ我が国産業にとって、大きなチャンスです。逆に、こうした強みを持つ分野においてもチャンスをものにすることができなければ、我が国産業は厳しい状況に追い込まれることになります。 政府としては、こうした5Gのいわば後半戦をターゲットに、情報通信システムの開発、そして5G時代に必要となる先端半導体製造技術の開発について、国家プロジェクトとして官民を挙げて推進することとし、令和元年度補正予算案として1千億円規模の予算案をまとめました。また、安全で信頼できる5Gの早期導入のため、5G基地局及びローカル5G基地局の整備に対して、5G関連設備への投資に対する大胆な税制特例措置も検討しております。これら措置は、5Gやローカル5Gの開発・普及を強力に後押ししていくという政府としての強い意志を示したものであり、これを受けた、民間側での開発投資拡大やこれまで以上の積極的な海外展開を強く期待しているところです。 一般社団法人日本電子デバイス産業協会(NEDIA)におかれましては、半導体、電子部品の製造業をはじめ、セットメーカー、装置メーカー、ベンチャー企業、商社等、業態を超えた幅広い産業の総合的発展に取り組んでこられました。Society5.0につながる社会変革が、5Gの普及によって加速化される中で、その基幹技術を支えるIT・エレクトロニクス産業の活躍の場は、どんどん大きくなっていくことは間違いありません。 NEDIA及び会員の皆様には、この重要な変革期を捉え、その優れた技術を活用して競争力あるビジネスを創出し、我が国産業のグローバル発展に大きく貢献する母体としてご活躍されることを期待しております。 |