出展:NEDIA通信NO.10

■SEMICON WEST 2014 参加報告

事務局次長  小林   鬨司

  

  7月6日より10日まで 毎年サンフランシスコで開催されるマ ーケットシンポジウム参加と SEMICONWEST展示会の見 学に招待され参加してきました。

  往路は、予定便(ユナイテッド航空)の突然のキャンセルにより日本航空でハワイ・ホノルル経由に変更、入国審査後ユナイ テッド航空の国内線に乗り換え。 予定よりも 11時間遅れてサン フランシスコに到着しました。 不幸は重なるものでスーツケー スが行方不明になり手続等で時間がかかり、ホテルのチェックインが深夜になり大幅に遅れて しまいました。

翌日、無事にスーツケースが 昼過ぎにホテルに届き一安心。 急いでマーケットシンポジウム の会場(マリオットホテル)に駆けつけました。

<マーケットシンポジウム>

  sw2014-1シンポジウム(13:00-17:30)に は、約120名が参加、Intel副 社長の挨拶で始まり、5 人のパ ネラーが講演と質疑応答を行い ました。

今回の講演のテーマは、

1.  半導体設備投資の見通し  (Bob Johnson)

2.SEMI世界のファブ予測、分 析及びファブ投資予測

(Christian Gregor Dieseldorff)

3.どのようにファンドリーは、3Dの世界で競うか   (SamWang)

4.ファンドリー対SATS;3Dとウエハーレベルの覇権争い   (JimWalker)

5.半導体材料市場の見通し    (Dr.DanTracy)

[sp] 今回のシンポジウムのメインテーマは、2.5D、3D(三次元に 積み重ねられた集積回路)に関 連したものが多く現状と今後の 展開を説明していました。 半導 体全般の動向としては、今年は 年初より好調な推移を示してお り1QのICUnit、リードフレ ーム、シリコンウエハーの生産が昨年同期比10%の伸びを記録、 さらに2Qは、1Qよりも20% の伸びを予測しています。

大手半導体メーカー(ASE、Amkor 等)の売り上げ予測も当初の予 測より25%以上の売上高増加を 見込んでいます。今年中間時点 の設備投資では、中国、韓国、 北米、ヨーロッパの伸びが目立 ちます。シリコンウエハーの出 荷量も今年の1月より急激に増加、300mm関係が急増中。半 導体パッケージのタイプ別では、 フリップチップ(FlipChip)は、 年率25%の成長及びWLPの成 長も小型化、薄型化で年率11% の増加と予測。

  シンポジウム終了後SEMIの アナリストMr.DanTracy他二 名と会食。 翌日は、午前中に展示会場を見 学。

午後は、日系企業2社(凸版印 刷、三井ハイテック)の北米支店 の人と打ち合わせ新団体設立経 緯説明と情報交換を実施。

  米国半導体業界の明・暗の話 題としては、

1.米国シリコンバレーに起業 ブームが巻き起こっている。 多くの若者たち(中には有 名企業出身のベテラン技術者も含む)がGoogle  社や Facebook社のような会社 を自分たちの手で作ろうと、 こぞってベンチャー企業を 立ち上げているとのこと。

2.シリコンバレーには、大手 メーカーが集中しており 主な企業としては、Yahoo (SunnyVale)、Google(Mo untainView)、facebook (PaloAlto)、Intel(Santa Clara)、Oracle(Belmont)、 Apple(Cupertino)等が挙 げられます。最近は、中堅 半導体メーカーが大健闘 しておりアナログIC製品 を中心に車載用、LED照 明用半導体に照準を合わ せ受注、生産を実施し高収 益を上げている。

3.Appleは、業務拡大をめざ し現在人員の大募集を行っ ている。

4.日系の企業も、拡販のメイ ンを車載部品に絞って営業 活動を展開しているようで す。sw2014-2

5.他方暗い話題としては、

5-1 HP(Hewlett-Packard)は、 主力商品PCの減速から脱 却するために長期的な方向 転換中で、これまでの34,000人に加え、さらに最大で16,000人の人員削減を計 画している。

5-2 MS(Microsoft)が大規模 な人員削減を計画している。 削減規模は、2009年に実施 した5,800人を上回り、MS としては、過去最大となる可能性がある。 今回の削減 はノキア部門や、家庭用ゲ ーム機「Xbox」部門、ソフ トウエア検査部門などにな る見通し。ノキアから買収 した携帯端末事業の統合に 取り組むマイクロソフトは、 同社をスリム化し経営効果 を高めるのが狙いのようで す。

6.韓国経済をけん引している サムスンの業績(韓国 GDP の 25%)不振及びウォン高 により韓国経済が混乱して いる。サムスンの利益がス マホ関連70%(2013年)に偏 重、中国との価格競争で苦 戦、さらに部品の多くを内 製化していても世界最高の 技術力を持っている最先端 部品を大量に日本からの調 達に頼らなければならない 点等。

  

<SEMICON WEST展示会> 

   以前は、前工程がサンフランシスコ市内で後工程は、サンノ ゼ市で開催されていましたが現 在は、すべてサンフランシスコ市内(モスコーニセンター)で開 催されている。

日本企業のブース(現地法人を 含め)は、以前と比べてかなり減 っているようです。

  展示会場の配置は、

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  South Hall :  

Wafer Process 関連企業

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 North Hall:  
Test、Assembly,

Packaging 関連企業

    参加企業は、約700社  来場者 は、約26,000人とのことです。

 

<SEMIとの打ち合わせ>

翌日、SEMIと打ち合わせを実施した。 過去の統計をもとに最近のリー ドフレーム生産数の変化について意見交換、サプライヤーマッ プの基礎データ(作成済)をもと に修正、追加、削除を依頼。

他 に中国におけるリードフレーム メーカーを含めた業界の動向調査を依頼(SEMICHINAに協力 依頼)。

韓国大手リードフレームメーカーが不採算等により売却が相 次いでおりマーケットが混乱し ている。

韓国系以外のローカル メーカーへの転注も多く日系の メーカーにも、その影響で受注 が急増している。(MHT、SHマ テリアル、新光電気等)。

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Cal Train サンフランシスコ駅

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Cal Train サンノゼ駅

帰路は、台風の影響を心配し ていましたが予定通り運行、太 平洋の上空で三度気圧の関係で 多少揺れましたがトラブルもな く無事に帰国。